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2026/8/14

カンボジアで考えた「平和」

こんにちは。
NPO法人日本カンボジア交流協会の
事務局長の高橋香奈です。


明日8月15日は終戦の日です。


7月のカンボジア訪問で
私は戦争と平和について考えさせられました。


今回の訪問で強く感じたのは、
カンボジアの人たちにとって、
内戦や戦争は決して「遠い昔の話」ではない
ということでした。


一緒に活動している現地の仲間たちから、
家族を内戦で失ったことや、
家族が知恵と運によって生き延びたことを聞きました。


それらの話を聞いたのは、
私がトゥールスレン虐殺博物館や
キリング・フィールドを訪れた後でした。


当時のカンボジアでは、
多くの人々が命を奪われ、家族を失いました。


博物館などで見ていた「歴史」が、
現地スタッフたちの話を聞いた瞬間に、
目の前の人たちにとっての「少し前の話」に変わりました。


話は変わりますが、今回、私は初めて
タイ国境のバッタンバン州とバンテアイ・
ミアンチェイ州の卒業生を訪問しました。


そこでは、つい数年前まで地雷原として
立ち入りが制限されていた場所に、
このような水田が広がっていました。

現地で話を聞くと、地雷除去によって
安全が確認された土地がある一方で、
生活のために危険な土地に入り、
農業や商売を始めざるを得なかった人々もいたといいます。


そうした土地が、長い時間をかけて少しずつ
人々の暮らしの場へと変わってきたのだそうです。


また卒業生の家の庭には、家族のために
掘った防空壕もありました。
それはタイからの攻撃があったときに
逃げ込むためのものだと聞きました。


「防空壕」という言葉は知っていました。
歴史の教科書で見たこともあります。


でも、その穴が、目の前にいる卒業生の
家の庭に実際に残っている。


そのとき、戦争というものが
急に身近なものに感じられました。


その穴を見ながら、車いすを使っている
私たちの卒業生、それに子どもや高齢者は、
果たしてそこに逃げ込めるのだろうか、と考えました。


内戦が終わってから長い年月が経ちましたが、
その影響は今でも人々の暮らしの中に残っています。


そして今も、タイとの国境地域では、
国境をめぐる緊張が続いています。


戦争や紛争は、終わった瞬間に
人々の暮らしから消えてなくなるものではない。
今回の訪問を通じて、改めてそう感じました。


一方で、今回訪問した11人の卒業生は、
それぞれの収入に違いはあっても、
皆が「職業訓練を受けてよかった」
「生活がよくなった」と話してくれました。


自分の仕事を持ち、地域から必要とされ、
社会の一員として認められている。


誰かに与えられたものではなく、
一人ひとりが自分の勇気と努力によって
勝ち取ったものです。


私は、それこそが平和につながっていく
のではないかと思いました。


平和とは、安心して暮らせること。
自分の力で働き、家族を支えられること。
地域の中で必要とされ、未来に希望を持てること。


8月15日を前に、カンボジアで出会った人たちの
姿を思い出しながら、私たちJCIAも、
職業訓練を通じて、一人ひとりが自分の力で
未来と小さな幸せをつくっていける社会に
貢献していきたいと思います。

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